2014年12月3日水曜日

盲導犬の稟性テスト

午前中、イルームをお仕事に連れていきました時、11日に稟性テストを行いたいと盲導犬センターより申し入れがありました。

残念ながら、海外からのお客さんがありイルームを連れていくことはできませんが、聞きなれない言葉だったので教えてもらいました。

稟性(ひんせい)とは、生まれ持った性格だそうです。
盲導犬のトレーニングの過程で、この稟性テストを行い、トレーニング方法を決め、最終的に盲導犬に向いているかどうかの判断します。勿論、盲導犬に向いていないからといって、ダメな犬ということにはなりません。あくまでも、この仕事に向いているかどうかです。

向いているかどうかというのは、犬自身が楽しんで仕事をできるかどうかということです。盲導犬の仕事がその子にとってストレスになるようではならないからです。

今回、行うテストの概要は、
体育館くらいのスペースで、コースを決めて、大きな音を出したり、不審な人物や、物を登場させて犬がどのようなリアクションをとるかを見ます。10分くらいのテストだそうです。

大きな音がすれば驚くのは当たり前ですし、不審なものが出てくれば警戒もするでしょう。
あまり、反応しないでも、それはそれで鈍感すぎてダメでしょう。大切なのは、未知なものに遭遇した後に、すぐに平常心に戻れるかどうかが重要な稟性だそうです。

では、繁殖犬であるイルームに、テストを受けさせたいと思われたのはなぜでしょう。
それは、性格が遺伝するかどうかのデータを残しておきたいとのことでした。
センターの方もおっしゃっていましたが、父犬、母犬のテストデータと、子犬達の稟性に共通点がみれられるかどうかの判断を下すには、そうとうなデータ収集が必要となり、気の長くなる作業です。

人間でも、兄弟の性格は違いますし、まして生まれてすぐに親や兄弟から引き離された環境で育ったら、性格は環境に大きく左右されるのではないかと思いますが、稟性は継承されるのでしょうか。これは、人間にとっても興味深い分野です。さらに言えば、遺伝子で性格が継承されるのかも、興味深いです。

イルームの稟性テスト結果は、大体予想がつきます。
まず、攻撃性はゼロ。
背後からの大きな金属音には、びっくりするが、一瞬で平常心にもどる。
大きな犬には、興味を示すが、小さな犬には興味をしめさない。
猫や他の小動物にも、興味をしめさない。
人が大好き。
人にも犬にも、超やさしい。
多少、引っ込み思案。

素人目でみても、イルームが盲導犬になっていたら、
ユーザーさんにとって、素晴らしいパートナーとなっていたと、確信できます。

次回、機会があれば、稟性テストを受けさせたいです。

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