娘の夏休みの自由研究の宿題を手伝っています。
娘が選んだ課題は、「集団自殺をするレミング」です。
これは、漫画「獣医ドリトル」の第1巻の最後のお話に出てきた内容です。
レミングは、ネズミ目で、北極やツンドラ地域に生息しており、3〜4年を周期に大増殖をし、その翌年には、激減をします。増殖して激減をするので、種を守るために、海に飛び込んで集団自殺をすると言われています。
この集団自殺の話は、誤解であることは、既に知られています。
実はレミングは、泳ぎがとても得意で、増殖をすると他の土地に移動します。つまり、集団自殺ではなく、集団移住です。
海を泳いで集団で移動すると、途中溺れたり、鳥や他の動物に補食されることもあるでしょう。これは、ヌーの大移動と似ていて、ワニがいる河に飛び込んで渡るのと同じことで、リスクをとってでも移動した方が、その場所にいて飢え死にするよりは、生存の可能性が増えるからです。
つまり、死ぬために飛び込むのではなく、生きるために泳ぐのです。
では、集団自殺という話がどうして出てきたのでしょう。
スカンジナビア半島でレミングが集団で海に飛び込むという寓話や、ハーメルンの笛吹き男などの物語が、人々に印象を与えたのはそうでしょう。
しかし、宿題を手伝っていると、衝撃的な話にぶつかりました。
それは、1958年にウォルト・ディズニーによるドキュメンタリー映画「白い荒野」(原題「White Wilderness])で、レミングが集団自殺をし、その大量の死体が撮影されたのですが、これが、スタッフによるやらせだったのです。
撮影スタッフが、レミングを断崖に集め、飛び込ませていたのです。
撮影のために、大虐殺していたということです。
それも、レミングの生息地域であるツンドラではなく、カナダのアルバータ州で撮影が行われています。
これは、1983年にカナダ放送協会により、事実が明らかにされています。
あのディズニーがそんなことをしたのか!
これは、娘にとっては衝撃だったと思います。
しかし、これこそが、娘にとって為になる自由研究の結果なのかもしれません。
小5にして、ディズニーの裏の世界を見てしまった訳です。
そういえば、本日の産經新聞に、「ディズニーR、驚愕のキャスト使い捨ての実態 バイトに責任押し付け酷使、心身病む人続出」という記事が掲載されていました。
まあ、この記事まで、娘に教えるつもりはありませんが。
話をレミングに戻すと、
レミングの和名は、「旅ネズミ」です。
生きるために、旅をつづけるネズミなんですね。