盲導犬の繁殖犬(♂)ボランティアをしています。 ブラックラブラドールのイルームは、パピー時代を我が家で過ごし、6か月盲導犬センターで訓練を受けたのち、繁殖犬になり、我が家に戻ってきました。 イルームが健康で恰好いいスタッドであり続け、沢山の盲導犬パピーを世に送り出すお手伝いをしています。
2012年7月4日水曜日
生後2ヶ月のパピーの飼い方~盲導犬センターからの指導
盲導犬センターのトレーナーの方から、頂いた指導を掲載します。
盲導犬だけでなく、一般のパピーにも、とても参考になると思います。
イルームは4月29日生まれなので、まだ2ヶ月のパピーです。
*****ここから*******
①名前を教えてあげましょう。
→子犬たちはまだ自分の名前を知りません。
触る時に名前を呼び、「イルーム」という言葉が良いものになるようにしていきます。
※名前が嫌な言葉にならないよう、名前で叱らないで下さい。
②お家の中以外では、地面に降ろさないようにして下さい。
→子犬たちは、病気から体を守るためのワクチン接種が完全に終了していません。
お散歩は、抱っこひもを必ず使用して下さい。
※7月レクチャー時のワクチン接種の1週間後までは、地面に降ろさないで下さい。(お家の中以外はNG)
その後は、アスファルトとコンクリートの場所のみ、歩くことが出来るようになります。(土、芝はNG)
9月5日(予定)のワクチン接種の1週間後にお散歩解禁になります。
③ご飯はケージの中(クレート内でもOK)に入れて与えましょう。
→食器は、こちらでお貸ししたものを使用して下さい。
イルームを先にケージの中に入れ、食器を入れた時に勝手に食べないよう初めはカラーを持っておく。
食器を入れ、一呼吸置いてから「OK」と同時にカラーを持っている手を離す。
※食べている最中に、背中や頭を触ること、食器を動かすことをして下さい。
※ご飯の前後30分~1時間は、激しい運動は避けて下さい!胃捻転を起こす可能性があります。
④カルドメックを月に1回、与えて下さい。
→きちんと吸収されるように体調が良い時に与える。
3つくらいに手でちぎって、ご飯とは別にして食器で与える。
与えた後に吐き戻しや便崩れがないか、よく観察する。
※お腹を崩していたり、元気がない時は日を改めて与えて下さい。
9月分は、体重が11.3kg以上のタイプです。
8月のレクチャー時に体重を確認するようにしますが、9月の投与時に11kg以下の場合はご連絡下さい。
※ノミ・ダニの駆除薬は、9月のワクチン接種の前後に地元の獣医さんに処方してもらいましょう。
散歩デビュー前に必ず行って下さい。効果は1ヵ月です。
ワクチン接種、ノミ・ダニ駆虫薬の投与が終了後、土や芝の上での散歩がOKになります。
⑤カラーとイージーウォークハーネス、パピーコートについて
→カラーは常に着けておいて下さい。(とっさに行動を制止させたい時などにつかむことが出来ます。)
イージーウォークハーネスは噛みやすいため、お散歩の時のみ着けて下さい。
パピーコートは、盲導犬パピーということを周囲に知らせるとともに、服に慣らす役割があります。
※カラーのサイズが合わず、ゆるゆるになっていると噛んでしまう可能性があります。
大きさを確認するようお願いします。 実際に、カラーから抜けてしまい、逃げてしまった事故が起きています。
⑥トイレについて
→まずは、排泄しやすいタイミングでトイレに連れていきましょう。しばらくは夜間にすることもあります。
タイミング:寝起き、運動前後、ご飯を食べた後、水を飲んだ後
サークルに入れて排泄をし始めたら、そっと背中を触りながら褒めて下さい。「ワンツーGOOD!」
終わった後も、触って褒めてあげましょう。
数回成功出来たら、場所を覚えてくると思います。
失敗を防ぐために初めはサークルの扉を開けておきますが、
イルームからサークルに向かうようになったら、サークルの扉は閉めておきましょう。
※床のにおいを嗅ぎ回ったり、同じ場所をウロウロしたり、部屋の隅でクルクル回っている時は
トイレに行きたいサインです!サークルに連れていき、「ワンツー」と声をかけてみましょう。
また、失敗をしても叱らないで下さい。イルームはケージに入れ、静かに片付けて下さい。
⑦夜間の過ごし方
→さっそくケージの中で寝るように教えていきましょう。
数日間はイルームも不安になり、トイレに行く必要もあるため、近くで寝てあげて下さい。
それでも落ち着かない場合は、暗い方が落ち着くので薄い毛布をケージにかけてみて下さい。
(毛布をケージの中に引き込まれないよう、一回り大きい板などをケージと毛布の間に入れて下さい)
※ケージの中でのタオルや毛布の使用は、誤飲の危険性があるため基本的にはしないで下さい。
⑧部屋の換気について
→子犬は体もまだ弱いため、クーラーの使用は控えて下さい。
一番大切なのは換気を十分に行い、水をしっかり飲ませてあげることです。
クーラーではなく、扇風機を使用する程度で問題ありません。
※扇風機の風が直接当たらないよう、ご注意ください!
⑨抱っこしている時に、勝手に降りたりしないようにしましょう。
→抱っこしている時、周りに興味津々の子犬たちは動いて降りようとすることがあります。
勝手に降りるのは、怪我につながる危険な行動です。
また、勝手に降りることを経験すると、自分の要求は通るものだと学習してしまいます。
⑩グルーミングについて
→ グルーミングは体をきれいにするだけでなく、体の状態を知る重要な役割がありますので、
ブラッシングは出来る限り毎日行って下さい。(体の異常の早期発見になります。)
耳掃除は、ガーゼやコットンにイヤークリーナーか水を含ませ、やさしく拭き取ります。
(耳掃除は毎日やる必要はありません。汚れが目立つ場合は、ご相談下さい。)
歯磨き(手袋や柔らかいタオル)は、少しでも良いのでブラッシングの時に行って下さい。
歯を触られる(口に手を入れられる)ことに小さい時から慣らしていきましょう。
爪切り、肛門腺絞りは難しいため、7月のレクチャー時で構いません。
※9月のワクチン接種の1週間後まで、シャンプーは出来ません。
体のにおいが気になる時は、犬用のシャンプーを水で薄めていただき、
その液に浸して絞ったタオルで体を拭いて下さい。
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