2012年7月31日火曜日

ロジャー・バルバース著 「もし日本という国がなかったら」を読んで

友人にロジャー・バルバース著 「もし日本という国がなかったら」という本を頂いた。

その中で、以下の「日本再生のための4つのキーワード」をあげている。
1.  race (人種)
2.  nationality (生まれた国、民族性)
3.  ethnicity (民族、民族性、民族意識)
4.  citlizenship (国籍)

アイデンティティは、「この4つの概念や、宗教、性別、性的志向、年齢などによって生じる数々の小さなアイデンティティを1つの陽気にたくさん詰め込んだようなもの」としている。

同氏が言われているように、「人種」というのは、全くもって非科学的なもので、意味がないというよりも、その昔、肌の白い人達が差別をするために作った概念なので、早々に排除すべきである。

「国籍」も、持っているパスポートの国名なので、わかりやすい。
しかし、国際結婚が増えている中、2つの国籍を持っている人は増えるだろう。

nationalityは、生まれた国という定義であれば、これも明確。

わかり難いのは、ehinicity (民族、民族性、民族意識)だ。
同氏は、日本は5つに別れるという。

東北、東京、京都、北九州、沖縄だ。

同氏による夫々の定義は、以下の通り。

東北: 類を見ない神秘性
東京: 親子どんぶりのような「拝借文化」
京都: やわらかく感性的な、女性の文化
北九州: 韓国文化の美しい影響
沖縄: 中国、ポリネシア、東南アジアの文化の名残

この区分を見ると、名古屋は?大阪は?北海道は?
四国だって違うじゃん! 鹿児島は九州としてくくれるの?
とか、もっと細分化されるのではないかと思ってします。

でも、これで気づいたのは、
「日本人は決して単一民族ではない」
と、いうこと。

えらく多様性に富んでいる。

良く我々は、「日本人として」とか、「日本人なら」とかいう言葉を使うが、
何を持って、「日本人」としているのだろうか?

まず、日本は多様性に富んでいると思えば、
今後のグローバル化の模索の仕方も変わってくるのではないだろうか?

そんなことを考えさせてくれた本であった。

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