2013年11月29日金曜日

盲導犬のキャリアチェンジについて



今朝は11kmの散歩でした。
狭山公園は、綺麗に晴れた朝でした。

散歩中に、「ワンちゃんに触っていいですか?」と、ご年配の女性に話しかけれれました。
イルームが盲導犬の繁殖犬なんですよという話をしたら、その女性の知り合いでもパピーウォーカーをされていた方がいらっしゃるそうです。

その子は、盲導犬にはなれなくてキャリアチェンジをしたそうですが、そのパピーさんのところには戻れず、そのパピーさんは憤慨されていたそうです。

気持ちはわかりますが、これは仕方がないことですし、その条件はパピーウォーカーをする前に説明を受け、合意しているはずです。

もし、盲導犬になれなかったらその子犬をもらえるという条件であれば、盲導犬のパピーとしてふさわしくない育て方ができてしまいます。

・ 他の犬と遊ばせる。
・ 自由に散歩させ、あちこち嗅ぎまわらせる。
・ 人間の食べ物を与える。

などです。

そもそも、パピーウォーカーというのは、子犬を育てるものではなく、福祉ボランティアであることをいつも認識していなくてはいけません。あくまでも、目の不自由な方をサポートする福祉の一環であり、そのためのボランティアであることを忘れてはいけないということです。

また、盲導犬になれる確率は、30%ほどです。7割は、キャリアチェンジです。盲導犬センターでは、この確率をあげるために、スタッフの皆様は真剣に取り組んでおられます。一度、パピーウォーカーをされた経験を持たれているかたは、たとえその子が盲導犬になれなかったとしても、次の子にその経験が活かされます。それを、盲導犬センターは望んでいます。

なので、育てた子が盲導犬になれなくても、家庭に戻ってこなくても、福祉のボランティアとして、その経験を次の子で活かしてもらいたいと思います。

イルームは、繁殖犬となって我が家に戻ってきましたが、たとえイルームが盲導犬になっとしても、キャリアチェンジして我が家に戻ってこなかったとしても、我が家ではパピーウォーカーのボランティアを続けていたでしょう。そして、イルームでの経験は、きっと次の子に活かされたと思います。

繰り返しになりますが、パピーウォーカーは福祉ボランティアであって、里親プログラムではないことを、このボランティアに参加する人は、しっかりと認識をもって始めて頂きたいですね。

きっと、その憤慨されていたというパピーウォーカーの方も、実は認識をされていたと思います。ただ、話としてその女性に話しただけでしょうけど。1年間、盲導犬センターに通うと、少なからずその認識は育ってきますから。


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