2013年10月25日金曜日

「閔妃暗殺」 角田房子著を読んで矛盾を感じる

韓国の王妃、閔妃を日本人が殺害したことは、日本であまり知られていないようだ。
昨年、李明博元韓国大統領が、天皇陛下に対し暴言を吐いた時、多くの日本人の怒りは相当なものであった。

しかし、韓国民から言わせると、日本人は韓国の王室に雪崩込み王妃を殺して、庭で焼いたと激怒する。

これは非常に心が痛む。
しかも、日本人の下手人は全員証拠不十分で、無罪放免となっている。

当時、何が起きたのか?

とりあえず、角田房子さんの書かれた「閔妃暗殺」を読んだ。

この本は、よくリサーチされており、当時の朝鮮や王室の状況、日本、清国、露西亜の関係など、とても勉強になった。

しかし、閔妃殺害の場面になると、展開が唐突すぎる感じがした。
資料が足りないのか、またその資料を日本が隠蔽したからなのか、真相は分からないが
肝心なところが消化不良があった。

特に、不快感がのこるのは、
単行本の401頁に書かれてる内容だ。

「さらに閔妃の遺体のそばにいた日本人の中に、同胞として私には書くに堪えない行為であったことが報告されている。もと法制局参事官で、当時朝鮮政府の内部顧問官であった石塚英蔵は、法制局官末松兼澄あての報告書のなかに「誠にこれを筆にするに忍びないが―」と前置きした上で、その行為を具体的に書いている。」

以前、韓国の方から、「日本人は、閔妃を殺害した後に犯した」と言われたことがある。

「死姦」など、日本の文化で信じられるものではない。

まして、数十人が殺気立ち、閔妃を探し、かつ殺害した遺体を庭に引きづりだし、
その上、目撃者がまわりにいるなか、死姦するなど、状況を考えてもありえるないことである。

その石塚英蔵の報告書というものを見てみると。
「殊に野次馬連は深く内部に入込み、王妃を引き出し、二三ヶ処刃傷に及び、且つ裸体とし、局部検査[可笑又可怒]を為し、最後に油を注ぎ焼失せる等、誠に之を筆にするに忍びざるなり。其他宮内大臣は頗る惨酷なる方法を以て殺害したりと云う。」

とのみ、書いてあり、死姦などを思わせるものはない。
これが、角田さんのいう「具体的」なのか?

私には、この文章は、こう読める。

「ことに野次馬達は(何人?)は、内部に入り込み、王妃を引きづりだし、2,3か所の刀傷を裸体にし、その場所を検査した[ばかばかしい]、そして最後に油を注いで焼いたなど、筆にするのも嫌なことだ。その他、宮内大臣(韓国人?)は、とても酷い方法で殺害したと証言する。」

ネットで調べると、「死姦した」というのは、
韓国のキム・ジンミョンという人が、この角田さんの本を読んで創作したらしい。

また、角田さんは、暴徒の日本人たちは、閔妃の写真をもっており、それをもとに宮中を探したという。閔妃は、写真好きであり、日本政府も持っていたが、事件後、隠蔽のために焼却したという。

これも矛盾だらけで、では、朝鮮には写真はないのか?
閔妃は、毎晩、露西亜人と仲良くパーティをしていたともいう。
写真好きなら、露西亜に閔妃の写真はあるのではないか?

100年たった今でも、これだと証明できる写真は出てきていない。

私は、閔妃殺害という暴挙は、いかなる理由があったとしても許されることではないと強く思う。しかし、死姦や写真焼却などはねつ造と言わざる負えない。

そして、日本人全員無罪は、隠蔽だろう。

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